「徒然Weed」〜魚鳥木店主Doramaruの雑文〜

Doramaruです。音楽家で料理人。King Of Flip'23優勝しました!!

転職そして

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沼津に来て8ヶ月経つ。暮らしにも仕事にもだいぶ慣れてきただろうか。友人知人も徐々に増え、そこそこ忙しく、そこそこ楽しく過ごしている。
現在の職場は私には全く似合わないオシャレなカッフェだ。オシャレなカッフェでスパゲッティやピッツァを作ったりアップルパイを焼いたりこれまた全く似合わない仕事に勤しんでいる。
職場は私以外は全員女性だ。皆が皆キャラが立っている個性的な面々だ。山形の伊藤君だったら狂喜乱舞してしまうであろう深夜の日常系アニメのようなシチュエーションだ。私が原案を出すから誰かラノベ化でもしないだろうか。
沼津に住み始めて最初の仕事は一週間で辞めてしまった。思えば確実に判断を早まったと思う。もうちょっと頑張れよ、俺。だらしないったらありゃしない。移住したばかりで精神的に不安定だったという言い訳でなんとか納得して頂きたいところだ。
その後、自由が丘広小路のマイメン河合氏のツテでいまの職場に入った。2週間の引き継ぎの後、いきなり料理長になった。どうやら「シェフ」という肩書きらしい。全く似合わないオシャレな肩書きを頂いたものだ。未だにシェフと言われても実感がわかない。居酒屋のオッサンですからね、そもそも。慣れない西洋料理を皆に教わりながらなんとかこなしてきた。ヘルニアになったり手のひらを包丁が貫通しちゃったり泣いたりしながら働いてきた。

今月の中頃で今の職場を辞める事にした。あ、急に辞めるわけじゃないっすよ、ちょっと前から決まってたんだけど。

やりたい事が色々あるのに、仕事や時間や金銭などと出来ない理由を当てはめては延期したり諦めたり、そんな風に生きてきたように思う。
そろそろ40歳になる。自分の可能性に勝手に限界を設定するような生き方は止めよう。別にアメリカ大統領になりたいとか、月で稲作をしたいとか、そんなだいそれた事がしたい訳じゃない。料理と音楽を作りながら、暮らしていければ最高じゃないですか。

次の職場はどこかって?そりゃもう決まってるじゃないですか。まあまた近いうちに報告します。Life is beautiful.

孤独な百年

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Jazzyな酒をJ-popなグラスで。
肴はカツヲとイタリアンサラダ。
HybridでMixtureな木曜の夜。
エイミーワインハウスの人生の(余りにも速すぎる)疾走感に想いを巡らせながら血中アルコール度数を高めてゆく。全く、わが家のニンニクシソ醤油はどうしてこんなに美味いのか。明日は何着て生きていこう?

 

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以前は仕込みの後に家で食事をとる時間もあったのだが、今は職場で食事を取らなければならない。カフェで賄いとなると主にパスタやパン系になりがちなのだが、嫌いではないが毎日洋食は私には辛い。ランチのカレーの為の玄米が大抵少し余るので前日、前々日の玄米を主に賄いで頂いている。今日は農家から頂いた小松菜と、余ってしまい冷凍にまわしたマッシュルームを炒めた物(油少なめ)を玄米のおかずにして頂いた。脂質や糖質、塩分の多い洋食と比べ農耕民族の自分には優しい献立となったのだが、食事と同時進行で仕込んでいたミートソースが余りにも魅力的で、玄米をおかわりし、その上にミートソース(あくまでテイスティングであると言い聞かせ)をかけて追加で頂いてしまった。ミートソースという事は粉チーズも過分にかけてしまうわけだが。かくして私の健康的賄い計画は早々に頓挫したらしい。 農耕民族の本能は西洋文化の魅力にはそうそう勝てないようだ。

 

 

移住の計画

まだ東京で働きながら移住を目論んでいた頃、連休を利用して熱海やら沼津をリサーチしに出かけた。いわゆる旅行だ。 熱海のやや寂れかけた感じがとても好きなのだが旅行で訪れるのと住むのでは話が変わってくる。坂がやたら多いのも自転車好きの私には辛いところだ。
 沼津は海も山も川もあり駅の周りも栄えていて(住んでみるとそうでも無い事に気付くのだが)何だか住みやすそうに感じた。夫婦で暮らすには車がないと不便そうだが、家賃も駐車場代も東京よりは確実に安い。仕事さえあれば生きていけそうだ。港のあたりは観光客相手の飲食店も多く、飲食系の正社員求人もそこそこある。これはいよいよ移住できるのではないだろうか、東京を脱出できるのではないだろうか。
 必要なのは住む部屋と仕事、あとは崖の下を見ないで向こうに飛び移る度胸。
 いくつになっても新しい事を始める事は出来るが、40歳過ぎると仕事を探す難易度がやや上がるように思う。30代のウチに経験できる仕事はしておきたい。
 ホントはこういうの20代でやっとくべきだったのだろうな。

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移住の準備

移住の準備準備なんか本当に直前まで全然してなかった。とりあえず住んでいた借家の契約が2月いっぱいで更新だったので、その前後で実家の会社を退職して、東京以外の場所で夫婦で暮らしてみよう、と決心したのも夏頃だったろうか。
以前から妻と旅行で熱海やら沼津やら伊豆半島へよく遊びに行っていた事もあり、何となくその辺りが住みやすそうだな~、という思いがあった。「静岡 移住」で検索すると、有楽町の交通会館の中に相談窓口があるとの事で、休日にサイクリングがてら妻と訪れてみた。今の自分達の現状や東京以外での暮らしに対する憧れなどを窓口のおねえさんに話しているウチに、何だかこれは実現しそうな気がする、と思えてきた。やりたい事とか夢とか、ホントに漠然とした状態でもいいから誰かに話すといい。自分がそれをやりたいという意識の再確認と同時に、他人に話してしまったのだからとりあえずやってみなければ、という気持ちも芽生える。声に出すという事は、かなり大切だ。
この段階では結局何にもしてないのだが相談窓口に行っただけなのに大きな一歩を踏み出せたような気がした、自由になれた気がした、38の夜。